2020.3.2
メーカー発!こだわりの逸品NEWS【VOL.09】
操法大会プレミアム
プロコンペ瞬&スーパーストリーム管そう
長い歴史のなかで培われた収束性・飛距離に対してのプライド。
貫いたのは『操法大会用であっても、消火活動のためのモノ作り!』
YONE株式会社は「一分でも、一秒でも早く消火する」最前線の資機材を70年以上にわたり提供している言わずと知れた日本の消防ブランドだ。
1994年に初の操法大会プレミアムモデル「プロコンペ」をリリースした際には、優れた操作性と目を引くオレンジカラー、そして標準品のヴァリアブルノズル同様、消火活動でも安全に使用できる”一挙両得”な仕様で人気を博した。
そのコンセプトは一貫しつつ、さらなる収束性と飛距離をアップさせて誕生したノズルが今回紹介する「プロコンペ 瞬」だ。
構想開始から約3年。
試行錯誤の末に到達した「プロコンペ 瞬」のテクノロジーとは。
「プロコンペよりも操作性と収束性をアップさせるには…」2014年プロコンペ 瞬の構想がこうして開始した。海外の一部大型放水銃にあった「ハイパーコーン」に発想を得て、まずは先端部分に『水の滑走路』を設けることにした。
しかし、極端な収束を図ると水がクロスして飛距離に影響が出てしまい、実に先端形状だけで16パターンを試作。
形状が確定した後も実験場でテスト放水を繰り返すうちに不具合が見つかったりと開発は困難を極めた。だが、「操法大会でも成果が出せて、消火活動でも安全に」と妥協を許さず追求した形状は、従来品と比べれば収束性が目に見えるほど向上し、結果として飛距離は約10%アップ。
また、操法大会での圧力(0.4MPa)から現場での圧力(0.7MPa)までを担う理想的な直状を可能にした。加えて、既存の整流板3枚にもう6枚を追加。
飛距離アップのためパッキンのゴムにいたっては配合をゼロベースから改良・テスト(柔らかすぎると圧力に負けて飛びにくく硬すぎると止まらない)。パッキンが損傷した場合でも、六角レンチで交換できる仕様に。操作性アップにも目を向け、棒状放水時の目安となる最適位置を明確に表示し、グリップの材質配合を耐久性を損ねることなく改良した。
製品を即時安全に使用してほしいとの思いで、一つひとつ放水テストしてから出荷しているという。
管そうの歴史はYONEとともに。
技術の結晶「スーパーストリーム管そう」
車両・ポンプメーカー標準品としてお馴染みのスーパーストリーム管そうは、常に転換期を最先端技術で突破してきた。安定した力強い飛びに不可欠な滑らかなパイプ内部構造を求め、1986年BC(黄銅)からアルミ化、2000年には製造方式的に不可能とされていた整流板一体成形をいち早く実現(飛距離は10%以上アップ)。
また差込金具にはU型パッキンに比べ低圧からしっかり止水する「YONE Oリング」が採用されている。
ホ・ン・モ・ノだけをお伝えします
放水器具のプロならではの「5年間保証」「本社工場見学(京都)」
YONEのカタログをご覧になったことはあるだろうか。数々の資機材紹介とあわせ、日本国内・米国を始めとする海外の知って得する専門的技術情報や消防局の取り組み発信、製品についてすぐプロに相談できるよう各担当者の顔写真と携帯番号まで明記されている。
まさにホンモノの情報だ。また2008年から「5年間保証」を導入。5年という期間を当時は不安視する声もあったが実際返品はほとんどないという。
「ブランドイメージをとくに大切にしています。YONE印の製品は、日本の京都で作られ安心安全に長く使っていただける製品だと。標準品として多く採用されていることは“誇り”です」
さらに製造・検査・出荷を一貫しておこなっているYONEでは無料で工場見学が可能。高い製造技術力を間近で見学、放水器具のプロによる講義、テスト場での消火放水実演など内容は多彩で、団体研修で訪れる方は年々増加中とのことだ。