2022.9.22
第50回全国消防救助技術大会 東京・立川 2022 ナンバーワンTシャツ獲得者コメント紹介
3年ぶりの開催で、大きな盛り上がりをみせた第50回全国消防救助技術大会 in 東京・立川。全国から各種目にて最高峰レベルの猛者たちが集い、熱戦を繰り広げました。
シグナルでは、今年も最速タイムを記録された大会出場者に敬意の気持ちを込めて「ナンバーワンTシャツ」を贈呈しました。
本記事では、ナンバーワンTシャツを獲得された方からいただいたコメントをたっぷりご紹介します。
※掲載許可をいただいた方のみのご紹介になります。
3人1組(要救助者を含む)で実施し、一人が空気呼吸器を装着して長さ8mの煙道を検索し、要救助者を屋外に救出したあと、2人で安全地点まで搬送する。ビルや地下街などで煙にまかれた人を救出するための訓練。
今大会最速タイムおよび記録者
タイム | 33.8秒 ※標準所要時間:1分2秒 |
都道府県 | 埼玉県 |
所属本部名 | 川口市消防局 |
出場者名 | [消防司令補] 犬塚 亮介(33) [消防士長] 田中 優(31) [消防副士長] 宮本 直樹(26) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
念願の1位を取ることができたので、とても嬉しいです。
埼玉県の代表として、良い結果を残せたので良かったです。
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
普段の訓練どおりにできるようにメンタルトレーニングを行っていました。
あなたにとって救助大会とは?
全国に川口市消防局をアピールできる重要な大会だと考えています。
水平に展張された渡過ロープ20m(往復40m)を、往路はセイラー渡過、復路はモンキー渡過で渡る。ロープ渡過の基本的な訓練。
今大会最速タイムおよび記録者
タイム | 15.7秒 ※標準所要時間:28秒 |
都道府県 | 長野県 |
所属本部名 | 上田地域広域連合消防本部 |
出場者名 | [消防士] 宮下 颯汰(27) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
家族、職場の方々、応援してくださった方々に感謝の気持ちで溢れています。
一人ではここまでやり遂げることはできませんでした。
私は運動神経が良いほうではなく学生時代から揶揄されることが多く悔しい思いを何度もしてきた人生でしたが、自分が諦めなければ、目標は達成できることを知りました。
この経験(1位入賞の過程)を生かし、消防業務は幅広くありますので、常に上を見てより多くのことを学び、市民の方々、要救助者のために努力していきたいと思います。
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
的を得た回答ではありませんが、体が痛い、眠い、人が休んでる、友達が遊んでるなど、いろいろな言いわけがあるなかでも訓練し続けることだと思います。
もっとこんな訓練をしておけばよかった、さらに改善できると感じた部分は?
今、考え尽くすことはすべてやり切りましたのでありません。
あなたにとって救助大会とは?
消防人として人として大きく成長させてくれた場であり、自分の夢に近づくために必要な、とても大事な通過点です。
5人1組(要救助者含む)で、2人が空気呼吸器を装着して塔上から塔下へ降下し、検索後、要救助者を塔下へ搬送。4人で協力して塔上へ救出したあと、ロープ登はんにより脱出する。地下やマンホール等での災害を想定した訓練。
今大会最速タイムおよび記録チーム
タイム | 1分12.8秒 ※標準所要時間:2分9秒 |
都道府県 | 埼玉県 |
所属本部名 | 吉川松伏消防組合消防本部 |
出場者名 | [消防士長] 峰崎 洋太(35)[消防士長] 島村 翔太(33)[消防副士長] 平田 裕也(30)[消防副士長] 秋元 将吾(27)[消防副士長] 大沼 主税(25) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
最&高です!
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
常に本番を意識して、その日の1本目の通し訓練はとくに頑張りました。
もっとこんな訓練をしておけばよかった、さらに改善できると感じた部分は?
自分の所属だけでなく、さまざまな消防本部と交流できれば新しい道が開けると思います。
あなたにとって救助大会とは?
大人になってからでも、本気で喜び、本気で泣ける貴重な場所だと思います。
自己確保の命綱を結索したあと、垂直はしごを15メートル登はんする。災害建物への進入等、消防活動には欠かせない訓練。
今大会最速タイムおよび記録チーム
タイム | 13.4秒 ※標準所要時間:24秒 |
都道府県 | 沖縄県 |
所属本部名 | 沖縄県東部消防組合消防本部 |
出場者名 | [消防士] 嶺井 理央(27) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
全国1位をめざして、365日訓練やトレーニングを行ってきました。目標を達成することが出来てとても嬉しいです。
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
ミスの多い部分を中心にイメージトレーニングを行い、大きなミスを減らすことで常に上位に食い込めるタイムを出せるように訓練を行ってきました。
もっとこんな訓練をしておけばよかった、さらに改善できると感じた部分は?
悔いの残らないように、日々訓練に取り組んだのでありません。
あなたにとって救助大会とは?
ご指導してくださった先輩や協力していただいた方へ訓練の成果を披露する場だと思います。
4人1組(要救助者を含む)で実施し、2人が水平に展張された渡過ロープ(20メートル)により対岸の塔上へ進入。要救助者を救出ロープに吊り下げ、けん引して救出したあと、脱出する。建物や河川の中洲等に取り残された要救助者を救出することを想定した訓練。
今大会最速タイムおよび記録チーム
タイム | 45.4秒 ※標準所要時間:1分15秒 |
都道府県 | 広島県 |
所属本部名 | 福山地区消防組合消防局 |
出場者名 | [消防士長] 内藤 久嗣(32)[消防士長] 中本 修輔(29)[消防士長] 柳田 健登(27)[消防士] 佐藤 太一(26) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
とても嬉しいです。今まで支援・指導してくださった職場の方々に感謝しています。
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
常に本番を意識した通し訓練を繰り返しました。
もっとこんな訓練をしておけばよかった、さらに改善できると感じた部分は?
今までの訓練方法に間違いはなかったと思います。
あなたにとって救助大会とは?
係一丸で取り組んだ成果を披露する場です。
登はん者と補助者が2人1組で協力し、資機材を使わずに塔上から垂下されたロープを15m登はんする。登はん者の腕力だけでなく、補助者との呼吸が重要なポイントとなる。
今大会最速タイムおよび記録チーム
タイム | 8.8秒 ※標準所要時間:16秒 |
都道府県 | 京都府 |
所属本部名 | 宇治市消防本部 |
出場者名 | [消防士長] 下岡 孝司(34)[消防士長] 福井 泰斗(34) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
コロナの影響により、2年間大会が中断されていましたが、今年度は無事開催され嬉しく思います。そして、日ごろからサポート、応援してくださる方々には、感謝しかありません。
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
全国大会が行われる施設では、会場での訓練は実施したことがなく、ロープの状態や支点の高さも違うので、どのような状態でも対応できるよう訓練に取り組んでいました。
もっとこんな訓練をしておけばよかった、さらに改善できると感じた部分は?
普段の訓練から集中して取り組んでおり、やり残した訓練はありません。
あなたにとって救助大会とは?
全国消防救助技術大会は、全国から同じ志を持った隊員が集まるため活気に溢れエネルギーをもらえます。また、意見交換も行われるため災害現場活動に必要な技術、体力、精神力を高めることができます。
5人1組(補助者を含む)で4人が緊密なる連携のもと、一致協力して「乗り越える」 「登る」 「渡る」 「降りる」 「濃煙を通過する」という基本動作により5つの障害を突破する。災害現場のさまざまな障害を想定し、いかなる状況下においても対応することを目的とした訓練。大会の花形種目。
今大会最速タイムおよび記録チーム
タイム | 1分30.7秒 ※標準所要時間:2分37秒 |
都道府県 | 東京都 |
所属本部名 | 城東消防局 |
出場者名 | [消防士長] 安井 仁之(32)[消防士副長] 中村 悠太(31)[消防士副長] 岩田 龍二(27)[消防士副長] 後藤 絃秀(26)[消防士副長] 田中 秀樹(25) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
素直に嬉しく思います。また、本番のスタートラインに立つまでに、支えてくださったすべての方々や、訓練の成果を発揮できる舞台を用意するために、尽力してくださったすべての方々に感謝の想いでいっぱいです。
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
本番は1本勝負。その1本で自分達のめざしている障害突破ができるかどうか、1本に懸ける想いはチームの課題として意識していました。ただ、結果を意識するというよりは、隊員一人ひとりが任された役割を一つひとつ果たし、チーム全員で繋いでいく、その結果の先に全国大会出場や入賞があると信じ訓練をしてきました。
もっとこんな訓練をしておけばよかった、さらに改善できると感じた部分は?
本番の1本にベストな心と身体の状態を持っていくための、チームの疲労度を考慮した訓練計画の調整はとても難しいと感じました。
あなたにとって救助大会とは?
いかに安全、確実、そして迅速に0.1秒でも早く助けることができるか、全国の消防で競い合うことで消防の知識、技術の向上に繋がりますし、そこへのこだわりや想い、考え方、知識、技術の錬磨を通して生まれるチームワークなどのすべてが、現場においても要救助者を1秒でも早く救うことに繋がると信じて訓練をしています。そして、それを唯一皆さんに見ていただける場であると思っています。救助大会を通して少しでも安心感を感じてもらえたら幸いです。
「じゅんか飛び込み」で入水した後、常に顔が水面に出た状態で、基本的な泳法である「ぬき手」と「平泳ぎ」でそれぞれ25メートルずつ泳ぐ。水難救助の基本的な泳法を習得するための訓練。
今大会最速タイムおよび記録者
タイム | 30.0秒 ※標準所要時間:40秒 |
都道府県 | 神奈川県 |
所属本部名 | 藤沢市消防局 |
出場者名 | [消防士] 小日向 勇二(24) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
非常に嬉しいです。
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
競泳をやっていたころの感覚を取り戻すことを意識して取り組みました。
もっとこんな訓練をしておけばよかった、さらに改善できると感じた部分は?
この訓練を生かして、要救助者を迅速かつ安全に救出することをもっと意識して取り組んでいこうと思います。
あなたにとって救助大会とは?
日々の訓練成果を発揮できる場。
3人1組(要救助者を含む)で救助者が「二重もやい結び」のロープをたすき掛けにして要救助者の位置まで泳ぎ、要救助者をクロスチェストキャリーで確保し、補助者が救助ロープをたぐり寄せて救助したあと、再び水没しつつある要救助者(訓練人形)を水面に引き揚げ、救助する訓練。
今大会最速タイムおよび記録チーム
タイム | 48.4秒 ※標準所要時間:1分13秒 |
都道府県 | 大阪府 |
所属本部名 | 大阪市消防局 |
出場者名 | [消防士長] 勝丸 大地(32)[消防士長] 中西 詠一(31)[消防士長] 山村 亮博(26) |
最速タイムを記録された今の率直な気持ちをどうぞ!
素直に嬉しい気持ちと安心した気持ちがあり、また関係してくださった方々に対して感謝の気持ちでいっぱいです。
全国大会出場に向けて、意識して取り組んだトレーニング方法は?
すべての部分訓練で日本一を意識して行いました。とにかく繰り返し訓練を重ねました。
もっとこんな訓練をしておけばよかった、さらに改善できると感じた部分は?
できる訓練はすべてしてきました。
あなたにとって救助大会とは?
救助大会に出場することで僕たちは成長することができました。ここで得た経験を助けを求める要救助者の救助に生かしていきます。
シグナルからのメッセージ
第50回全国消防救助技術大会 in東京・立川に出場された全国の救助隊員の皆さま、応援に駆けつけて来られた皆さま、本当にお疲れさまでした。
新型コロナウイルスにより2年間大会が中止となり、悔しい想いをされた方が多くおられると思います。
そんな時を経て3年ぶりの開催となった今大会、強い意気込みと熱気、喜びを冷静に制しようとする空気感とあの時間が戻ってきたという興奮が入り混じったような、独特な雰囲気に感じました。
そして、そのなかで最優秀成績をおさめられた皆さまにおきましては、あらためましておめでとうございます。
ささやかな贈り物ではございますが、皆さまにとって想い出のひとつとなれば幸いです。
また、取材へのご協力をいただきまして誠にありがとうございました。
2023年度も全国救助大会が開催されることを願い、私たちシグナルも準備をしてまいります。
来年、各地区指導会をはじめ、全国の舞台でもまたお会いできることを楽しみにしております!