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2020.6.23

消防ヘルメット
消防ヘルメットコレクション FIRE HELMET COLLECTION

命の絆No.64 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ロス・アンジェルス市消防局救助隊

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命の絆 消防ヘルメット

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THE BOND OF BROTHERHOOD
助けを求める声があるならば、いかに過酷な災害現場であっても身を投じていく消防士たち。

時代や国境を超え、すべての消防人の心にある博愛の精神が、彼らを突き動かす。隊という名の“家族”が、危険な現場で協力し合い“人命救助”という任務を成し遂げる。

「消防ヘルメット」はそんな彼らの活動を支え、危険から身を守る盾となってくれる。現場には要救助者、仲間、そして己の命をつなぐ博愛の絆があり、その象徴が消防ヘルメットといえるであろう。

 
No.64 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ロス・アンジェルス市消防局救助隊
EDブラード社 モデルFH911HR 「ハードボイルド」ヘルメット

 
日本の消防界で「救助隊」という正式名称が使われ始めたのは1962年10月ごろであったが、その5年ほど前には太平洋を越えたカリフォルニア州ロス・アンジェルス市消防局で、すでにレスキュー隊が誕生し活動していた。火災やそのほかの災害で人命の救出を最優先し、救急の高度治療もあわせ持つ新しいレスキュー・スクワッドとして定着していたのである。

アメリカの多くの都市と同様に、この都市も1871年9月30日の保険会社の消防隊創設が消防史の興りであり、1885年まではボランティアでの活動も多かった。そして1900年、123名のフルタイム制消防隊員を採用し、18のファイア・ステーションに80頭の馬を揃えた馬引き消防隊が公的消防としてスタートを切った。この時点で、街頭や建物に火災報知機が194基、路面に660カ所の消火栓が備えられていたという。

2014年3月当時(※)のロス・アンジェルス市消防局は南北の両ディヴィジョンで106署3,600名の制服消防職員と多数の車両を配置していた。内訳は、ポンプ車隊91(100シリーズ級)、同隊41(200/300シリーズ級)、トラック車(はしご)隊42、レスキュー車隊6、ヘビー・レスキュー車隊1、ハズマット車(危険物災害対応)隊4、高度救急車隊93、救急車隊43、航空ヘリコプター隊6機、スイフトウォーター(高速消防艇)5隻、等である。レスキュー車隊は都市型対応のアーバン・レスキューといわれる部隊で、第3、第5、第27、第85、第88、第89、そしてヘビーレスキュー車隊の第56の計7隊であった。

今回紹介するのはカリフォルニア州サン・フランシスコにあったEDブラード(ED BULLARD)社のモデルFH911HRで、そもそもは鉱山保安用のハード・ハットとして製造されていたものである。それが森林火災(ワイルド・ファイア)現場での使い勝手の良さから注目され、ロス・アンジェルス市消防局がレスキュー仕様として採用した。半球形の帽体と裾拡がりの庇、頭頂部に特徴的な3筋のコムがあり、ライナーは新素材の軟質合成樹脂で構成される。帽体正面にはロス・アンジェルス市消防局の金属製バッジ、その上下の「L.A.F.D.」「RESCUE」の黒文字が黄色地にひと際映え、レスキュー隊発足に向けた意気込みを感じさせる。なお帽体内にはアメリカ以外にメキシコ、カナダでも強度証明を受けたことが示されている。

ヘルメットを贈っていただいたのはロス・アンジェルス市消防局を退職したジョーン・ホワイトロック(John Whitelock)氏で、1988年10月29日のことであった。消防活動がさまざまに特化し、進展していく兆しを見せていた時代の軽やかで頑丈なヘルメットである。

※現在のロス・アンジェルス市消防局は、中央・西・南及び渓谷の4つのビューロー態勢となっている。

PROLOGUE 災害現場で活動する隊員たちの姿で、ひときわ目を引く存在が「ヘルメット」である。
特徴的なデザインにはさまざまな機能が秘められており、頭部保護という同じ目的を持ちながら国によっていろいろなパターンを見ることができる。
そもそもヘルメットは軍事用として誕生し、古くから頭部に直接加えられる打撃力を減少し、直接的な負傷を防ぐことに重きがおかれてきた。後に用途ごとに進化を続け、使用される環境によって求められる性能やそれに伴う形状や素材の変化を見せてきた。
消防で用いるヘルメットも、“災害”という敵から“消防士”という戦士を守るための“防具”であるといえる。

災害現場という場所は何が起こるかわからない。
突如、倒壊物が襲い掛かってきたり、足場が崩れて転落する可能性も大きいわけだ。頭部に大きなダメージが加われば命に関わる結果となり、脳に障害を与える危険もある。災害現場であれば頭を打って意識を失っている間に要救助者の生命は危険に曝され、隊員自身も更なる悲劇に見舞われないとも限らない。
つまり、消防におけるヘルメットとは隊員はもとより、要救助者や仲間の命を結ぶ重要な存在であるといえる。ここでは世界の消防が使用する「消防ヘルメット」にスポットをあて、郷土を災害から守ってきた消防士たちの魂を伝えていく。



07|08 2020/FIRE RESCUE EMS vol.92

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