2017.7.3
消防本部・消防署
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FIRE REPORT
東日本大震災
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特別救助隊
仙台市
FIRE REPORT #141 仙台市消防局 特別機動救助隊 スーパーレスキュー仙台
平成23年3月の東日本大震災に伴う巨大津波により、仙台市東部沿岸地区は壊滅的な被害を受け、仙台市消防局も沿岸部に配置されていた若林消防署荒浜航空分署(仙台市消防ヘリポート)が被災した。震災後の東部地区の消防体制は、周囲の消防署の対応により確保してきたが、復興が進み、また、平成27年12月の地下鉄東西線の開業に伴う東部地区への人口増加が見込まれるなか、大規模災害に対する備えという観点からも同地区への消防力の再整備が急がれていた。これらの背景を踏まえ、平成29年4月、東部地区の災害対応の新たな拠点として「若林消防署六郷分署」が開署した。
平成23年3月11日、地震・津波の直撃を受けた東北では、岩手、宮城、福島3県の太平洋沿岸地域を中心として、死者およそ16,000人、行方不明者およそ3,000人にも及ぶ未曾有の災害となった。仙台市消防局でも、若林消防署荒浜航空分署が壊滅的な被害を受けた。消防職員も誰もが被災しているなか、全職員が高い士気と精神力で献身的な活動を行った。
平成28年8月30日に岩手県に上陸した台風10号に伴う記録的な大雨は、東北地方や北海道に人的被害や河川氾濫、土砂災害などの甚大な被害をもたらした。仙台市消防局は8月31日から9月9日まで、緊急消防援助隊宮城県隊として特別機動救助隊員を含む延べ178人を岩手県に派遣。被害の大きかった岩泉町をはじめ、各所で河川氾濫により孤立した被災者の救出などにあたった。
東日本大震災当日、瓦礫まじりの海となった仙台市東部地区で救命ボートによる捜索・救助活動を行いました。ボートは瓦礫に阻まれて幾度となく止まり、辺りが暗くなってからは現在地を確認することすら容易ではない状況でしたが、コンビナート火災の炎を頼りに、暗闇に向かって進み続け、隊員全員が想いを一つにして活動しました。どこまで力を尽くせたか、何が正解だったかと考えることが今もあります。それでもこの経験を生かし、伝え、未来へ繋げていくことが、私たちの責任であり、私たちにしかできないことだと思います。
第46回全国消防救助技術大会
日時:平成29年8月23日(水) 9:00?16:30
場所:宮城県総合運動公園グランディ・21
(宮城県宮城郡利府町)
第46回全国消防救助技術大会のスローガンは結索(ロープ結びのこと)の結(ゆい)の字に、人と人、心と心の結びつきを大切にしていくという想いを込め、「震災時の支援に対する感謝」、「未来を切り開く仙台・宮城の姿」を発信するという本大会のコンセプトを表現しています。この大会が宮城県で開催されるのは実に14年ぶり。全国から集まった精鋭隊員の熱い戦いが繰り広げられます。
日時:平成29年8月23日(水) 9:00?16:30
場所:宮城県総合運動公園グランディ・21
(宮城県宮城郡利府町)
第46回全国消防救助技術大会のスローガンは結索(ロープ結びのこと)の結(ゆい)の字に、人と人、心と心の結びつきを大切にしていくという想いを込め、「震災時の支援に対する感謝」、「未来を切り開く仙台・宮城の姿」を発信するという本大会のコンセプトを表現しています。この大会が宮城県で開催されるのは実に14年ぶり。全国から集まった精鋭隊員の熱い戦いが繰り広げられます。
【取材協力】
仙台市消防局 特別機動救助隊
泉消防署八乙女分署:仙台市泉区八乙女中央3-7-60
若林消防署六郷分署:仙台市若林区今泉字久保田東32-65
SUMMER 2017/FIRE RESCUE EMS vol.78