FIRE REPORT #135　平成27年9月 関東・東北豪雨 ―常総広域消防本部―

台風18号の影響で、100年に1度の大雨となり関東・東北地方に大規模な被害をもたらしました。さらに、9月10日の鬼怒川の堤防決壊では、常総市の3分の1が浸水し緊急消防援助隊・県内広域消防応援隊・地元消防本部の救助活動で、約3,000名の救助者のうち半数を救助することができました。現在も災害の傷跡が残る中、復興活動が続いています。

水海道消防署。平成27年9月関東・東北豪雨では、浸水の被害にあいながらも情報の拠点となりました。

9月10日12時50分、常総市三坂町地先の鬼怒川堤防が約200mに渡り決壊。越水調査など応援活動にあたっていた水海道消防署の隊員は、決壊直後から管内の救助活動に向かうこととなります。

13時2分、建物が倒壊し男性1名が流されたと通報が入ります。流された要救助者を救出する隊員。「急流訓練を受けていなければ歩けなかった」と語ります。水海道消防署でも浸水被害が発生し、水位は10分足らずで膝の位置まで達しました。

当時の水位が残った外壁。

15時40分、防災ヘリ等搬送に伴う応急救護所の設置が完了。その後、消防･自衛隊･警察が連携したヘリやボートでの救出活動やトリアージが行われました。

【取材協力】
常総地方広域市町村圏事務組合消防本部 水海道消防署

SPRING 2016/FIRE RESCUE EMS vol.73